やっぱり木材が好き!木目探索!2

前回紹介しきれなかった木材がたくさんありましたので、第2弾としてご紹介したいと思います。

木材として加工されても、木は生き続けています。

ある時は反ったり、そうかと思えばまっすぐに戻っていたり、割れたり、と確かに木は ”生” を主張しているのです。

と書きましたが、実は私のお気に入りの木目を紹介したいだけです(笑)

時間のある方は、お付き合い下さいませ。



サペリマホガニー

センダン科 Entandrophragma 属の広葉樹。環孔材。

学名 : E.cylindricum Sprague


西アフリカや中央アフリカなどアフリカ大陸が産地です。

辺材は黄白色で、芯材ははじめは桃色ですが、時間とともに赤褐色に変化していきます。

木質は重硬で、その色や木目がマホガニーに似ていることから、代用として高級家具材などに使われることが多い木材です。

その他、内装材、床材、楽器などにも使われています。


サペリの落ち着いた色味や上品な木目がとても高級感を醸し出しています。

テーブルの天板や箱物家具の表面材として十分な魅力がある木材ですね。

そしてこの木は、まっすぐな木目にゼブラ柄の縞模様を表すこともあります。

赤褐色に暗色のコラボレーションは見事な雰囲気です!

ぜひ、ご覧になってみてください!


クスノキ科の常緑広葉樹。散孔材。

学名 : Cinnamonum camphora


クスノキの芯材は紅褐色〜暗緑味を帯びています。

くすんだように見えることもありますが、時に美しい杢が出ることがあります。

この木の特徴として、材から樟脳を発するので、防虫効果があります。

好き嫌いの分かれる香りですが、とても強い樟脳の香りを発しますので、箪笥の引き出しなどにも使われます。

服などについた樟脳の香りは数十分外の空気に触れさせると消えてしまいます。

他には造作材や彫刻用材などにも使われています。


1枚目の画像ではあまりパッとしない木目ですが、2枚目の楠の木目はどうでしょう?

非常に美しい、きめの細かい杢が現れていますね。

綺麗な曲線を描いたような年輪、節近くに現れているコブ跡のような杢。

楠はこういった表情豊かな木材でもあるんですね。



ゴマノハグサ科キリ属の落葉広葉樹。散孔材に近い環孔材。

学名 : Pauloumia tomentosa


辺材、芯材の区別はなく、くすんだ白色をしています。

非常にアクが強く、下処理が十分に行われていないと、時間とともに黒く変色していきます。

ご存知のように、とても軽く加工しやすい木材ですが、なんと日本の木材で1番軽いのが、この桐です。

箪笥などの家具材、衣装箱、下駄など幅広く使われています。

桐は発火しにくいことから、大切なものを入れる箱材(箪笥、金庫)などに使われることもあります。


桐の木目としては、とても素直な木目という印象があります。

良質な桐材は、時間が経つと紫味を帯びた性を表すことがあります。

一見、汚れなどに見えますが、実は良質な証だったりするわけですね。

さらに、触れた感触がとても柔らかく、桐独特の甘い、いい香りを放ちます。

桐にも縮杢が現れることがあり、色の白さも相まって、輝いているようなとても美しい杢が現れることもあります。

日本人に馴染みの深い、桐の輝いたような木目は一見の価値があると思います。


アルダー

カバノキ科ハンノキ属の広葉樹。散孔材

学名 : Alnus rubra


辺材、芯材の区別はあまりなく、淡い紅褐色の材です。

比較的柔らかく、加工しやすい木材ですが、保存性は低いです。

家具材、ドア材、造作材、さらに楽器などにも使われています。

木目はブラックチェリーに似ています。


なぜか昔から、このアルダーという木材が気になっていました(笑)

下の画像のような、シャープな木目がアルダーの印象です。

そして、触れるとわかるのですが、軽く、柔らかい材です。

感触も良く、家具材などでこのアルダーを選ぶ場合は、是非ともオイル仕上げされているものがオススメです。


ベリ

マメ科(Fabaceae)Paraberlinia属

学名:Paraberlinia bifoliolata


西アフリカが産地です。

木質は重硬で、他のアフリカ材にも言えることですが、重いです。

薄く黄色味がかった茶色に濃い縞模様が特徴的な木材です。

希少なゼブラウッドと似た縞模様のため、代用として使われることもあります。

家具材、内装材、化粧単板などに用いられています。


ゼブラも同様ですが、赤みがかったアフリカ材が多い中で、このベリは黄色っぽいのが特徴です。

そして、縞模様。

下の画像では、色味が若干薄いですが、もっと濃くはっきりとした模様を表すこともあります。

パッと見はゼブラウッドと見分けがつかないかもしれませんね。



レッドウッド(セコイア)

スギ科セコイア (Sequoia) 属の針葉樹。

学名:Sequoia sempervirens


標高約100mにもなる世界最長の木といわれています。

芯材は淡い赤色〜赤褐色。

レッドウッド(セコイア)は軽く、加工性が良い材です。

さらに耐朽性が高いことなどから、住宅の外壁材、木製サッシ、ウッドデッキなどにも使用されています。


細かな年輪がまるで生き物のように、グネグネと連なっている様は、屋久杉のようですね。

レッドウッドの何恥じない、赤い木肌。

仏教画などに描かれる地獄のような、とてもハードな木目です。

ところが、印象とは逆に、持ってみると意外と軽いんです。

ギャップが楽しめる木材ですね(笑)


ケヤキ

ニレ科ケヤキ属の落葉広葉樹

学名 : Zelkova serrata


辺材と心材の区分は明瞭です。辺材は灰白色で心材は黄褐色。年輪は明瞭で光沢があります。

日本の広葉樹のなかで第一の良材として古くから建築材、家具材、建具材、造作材として幅広く用いられてきました。


このケヤキの木目は美しい。

濃淡の差がある右側と、力強い中心。

さらに、左側に目をやると、上品さも感じるようなスラッとした年輪。

一目見た瞬間に心を奪われてしまいました。

さすが、木材の王様と呼ばれるだけありますね。


おわりに

いかがでしたでしょうか?

まだまだ紹介しきれていない、素晴らしい木材はたくさんありますが、今回はここまでとしましょう。

身近にある木材の木目を観察してみるのも楽しいですよ!


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